S-KEN & HOT BOMBOMS |
JUNGLE DA |
ジャケットのとうり、キューバン、ブガルーなアレンジを多用した歌謡キャバレーなアルバム。 HOT BOMBOMSを結成して初のアルバムだと思う。 |
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Pa-Pue-Be |
村上里佳子とのデュエット『月は悪魔』が逸品。何故か前作のアルバムタイトル曲がこっちに入っている。 たしか2000年に一度だけ再結成S-KEN & HOTBOMBOMSとしてライブを行なったが、このアルバムの曲が多かったようだ。 |
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1000NOME |
キューバン、ブガルーな以前からの味に加え、ファンク、ニューオリンズR&B色がちらほら見える。 『イヤダヨ』は名曲。「トンマでけっこう、気持ちが良けりゃ」なんて歌えるのはS-KENのみでしょう。 |
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SEVEN ENEMIES |
一応、ラストアルバムになるのでしょうか?『わが船ハバナを発つ時』ですからね。S-KENの歩みを知っていると泣ける曲です。 『四面道歌』は珍しく細野晴臣のカヴァー。 |
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感電キング |
アルバム『JUNGLE DA』からのシングルカット。 アレンジは同じだったかな?ジャケットがかわいかったから買っただけで、まだ1回しか聴いてない。 |
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異人都市TOKYO |
S-KENが東京に住んでいる外国人との交流を手掛かりに東京が成り立っている仕組みを解き明かしていく。 |
S-KENは70年代から東京ロッカーズを中心にパンク・ニューウェーブ系の音楽活動を行っていたらしいが、そのへんの頃のことはあまり知らない。 S-KENに初めて会ったのは1980年代終りあたりだったか?『カメレオン・ナイト』や『東京ソイ・ソース』によく遊びに行ってた時だと思う。 この企画こそがS-KENがプロデュースしてたもので、都内クラブ各所で定期的に行われていた。この企画がとても居心地が良く、 カッコいい音楽が沢山集まっていた。もちろんハタチそこそこの俺等にしてみれば初めて聴く音だったり、 ジャンルさえもよく判らなかったがとにかく面白かった。居心地のイイ空間だった。当時はクラブというスタイルがさほどメジャーな ものではなく、ライブハウスのような決まりごとが出来上がってなかったのも気楽で良かった。
今、思い出すと色んな人が出ていた。
小玉和文、かの香織、東京パノラママンボボーイズ、窪田晴男、ゴーバンズ、電気グルーブ、UFO、東京リズムキングス、 東京NO.1ソウルセット、浜村美智子、ランキンタクシー、オリジナルラブ、じゃがたら関連、トマトス、近田晴夫ビブラストーンズ、 ヤン富田、ガリアーノ(売れる前の)、などなど記憶不正確漏れあり他の企画の時の出演者の名もあり、、、。
で、S-KEN本人はあまりこの企画に先だって出演することも少なく、会場で陽気に酔っぱらってた。誰でも気軽に話しかけれた。 今でも憶えてる幾つかのS-KENとの接触シーンを書いておこう。(万が一、本人が見たら怒るだろうなあ)【其の一】 (イエローだったかインクスティックだったかケイヴだったか?)
今思うとキューバのレコードだと思う。チョロヒゲを生やしてマラカスを持った男が踊っているジャケットのレコードを俺等の所に持って来て、
S-KEN:「見ろよー、コレ。こいつらスゲェ不良なんだぜ!」といきなり自慢し倒したかと思うと、
S-KEN:「あれ、今ここに居た彼女は?」
俺等:「あ、S-KENさんの隣りに居た子ですか?さっき話の途中で出てっちゃったかも」
S-KEN:「えー、マジかよぉー」と言って追っかけるでもなく、カウンターに戻って行った。
【其の二】 (たしか今は無き恵比寿の次郎長Bar)
店に入った俺を見るなり、
S-KEN:「おー、なんだ。OTOかと思ったよ」当時、俺は短髪でハンチングかぶってたからか?しかし、一緒に居た友人を見て
S-KEN:「君は角川(春樹)に似てるね!あいつは面白いヤツだよ」
【其の三】 (これも次郎長Bar、しかしカメレオンナイトなどはすでにやらなくなってた頃)
俺:「去年までよくカメレオンナイト遊びに行ってましたよー」
S-KEN:「あーそうなんだ、でも去年のいつ頃だっけ?カメレオンナイト?ソイソース?どっちだったかなあ」
と、ちょっとピントの外れた答えだったのを憶えてる。そこで俺等は調子に乗って、
俺等:「カントリーやラグタイム、ニューオリンズものにDUBかけるってのはどうですかね?」
S-KEN:「うむ、誰もそれはやってないな、面白いね。作り上げて聴かせてよ。いい?作り上げなきゃダメよ。みんなスグ飽きちゃうんだから」
、、、案の上、その後間もなく俺等は「DUB」に飽きちゃった。
といった実際に接した時の断片を思い起こしてみても、この人の愛すべき粋な人柄が覗えた。
しかし何故かS-KENに音楽活動を再開してくれなんて切望する気にはならない。 もちろん、再び俺等の前にホロ酔い加減で現れてくれるのはそれはそれで楽しみなんだけど。
それに今は今で他に楽しいことを見つけて夢中になっているんでしょう。
2001/7/31 - n.yoshitake -