Dewey Balfa Cajun & Creole Heritage Week
(Chicot State Park 2003/11/7)


 Louisiana Folkroots Organization のイヴェントとして、春と秋にある、Dewey Balfa Cajun & Creole Heritage Week。 秋のキャンプは、参加者が Chicot State Park という州立公園に、一週間まるまる滞在して、毎日楽器のインストラクション、ワークショップ、南西ルイジアナ文化のワークショップなどを体験する。 楽器のインストラクターは、Steve Riley やそのバンド・メンバー、Zydeco Force のメンバーなどなど、現役で活躍しているプロのミュージシャン。 Geno Delafose のお母さんのクッキング・デモンストレーションや、古株のミュージシャンによるマスター・ワ ークショップもあり、と、なかなか濃いイヴェント。 毎晩、一般公開で違うバンドによるダンスがある。 土曜には、一日中コンサート、ワークショップ、セッション、が5つのステージ、テントで同時進行の Heritage Day が開催される。 前から行ってみたかったのだけど、機会を逃し続けていたこのイベント、今回初めてHeritage Week の金曜のダンスと、土曜の Heritage Day に参加する事ができた。

11月7日(金)

 サン・アントニオを朝に出た時は寒くて、暖房を入れながらの出発。 雨模様だし、現地は大丈夫か? Houston を過ぎたあたりから、天気がましになってくる。 さて、今回は Lake Charles を過ぎてから、北東斜めに伸びてい165線で Kinder に入り、そこから Eunice に向かって、Eunice で北上。 Mamou を過ぎてしばらくして、右折して Ville Platte に入るという道を辿った。 このルート、田んぼや松林と、景色は奇麗なんだけど、2車線対向が多くて、のろい車がいるといらいらする。

 結構時間がかかってしまい、Ville Platte に着いたら4時をとっくにまわっていた。 7時間以上運転で、こんなにかかると、さすがに疲れる。 おまけに宿の Best Western が見つからない・・・と町の東端まで行って、番地見て、行き過ぎていたので引き返したところにあった。 あー、良かった、と思ったものの、今度はフロントの姉ちゃんがのろかった・・・・ もっと疲れたぞ。

 会場の Chicot State Park は、この Ville Platt から15分くらい北にある。 今回全く初めて行くので、なんとか明るいうちに出よう、と思ったのだけど、秋の夕暮れは早かった・・・・ 5時半頃出たら、行くまでにほぼ真っ暗。 道に街灯もなくて少し不安だったけど、地図の通りに行くと、曲がり角にちゃんと州立公園への標識があって、その 標識の距離と、車のメーターを見ながら見当をつけていくと、公園の入り口が見つかった。 郊外では、暗くなると場所がとてもわかりにくい。 明るい時に行った事のある場所でも、行き過ぎることはままあるので、要注意。

 公園の入り口で「バンド見に来ました」と言って2ドル払う。 そこで会場にはどう行くのか聞いて、そちらに向かう。 暗くて殆ど何も見えないのだけど、森に囲まれている事だけはわかる。 これはかなり広くて奇麗そうだ。

 明かりの灯ったテントを見つけ、5ドル払って会場へ。 テントは結構大きいのが張ってあって、これなら雨でも大丈夫。 6時ごろだったので、まだ人はまばら。 そんでもって、結構寒い。

 着いて早々、Steve Riley & The Mamou Playboys のギター、Sam Broussard が人と話しながらご飯食べてたので、頃合いを見て挨拶しに行く。
「来たぞー」
「アツコー」
一緒に喋ってたカップルは、フランスから来られていた。 奥さんは英語も達者なんだけど、ダンナさんはあまりという感じ。 Sam とはフランス語で会話していた。 まあ、簡単な事は解ったのだけど。
「スペイン語と照らし合わせて、意味を理解するようにしてる」
「そうか、あんた喋れるんやな」
フランスの奥さんも少しスペイン語喋られました。 Sam はキャンプに泊り込んだけど、キャビンのベッドが軋むから、なるべく家に帰るようにしてると。 長袖とはいえ、シャツ一枚に小さいマフラーしてるだけなんで
「寒くない?」
「寒いよ」
「ああ、ステージに照明あるのか」
「いや、これだけやで」
裸電球が灯っているだけだー。
フランスの奥さんに、「湖はどっちにあるんですか?」
奥さん 「そこを下りていって、すぐ、5分くらいよ、行きたいなら、一緒に行ってあげるわ」
「いや、こんなに暗かったら何も見えないからいいです、でも、どうもありがとう」
明日早めに来て、行ってみようと思う。
「ほなら、僕、仕事しにいかなあかんから」

 7時前に、ダンス・デモンストレーションが始まった。 女の人がアコーディオンを弾いてる。 ギターは、Red Stick Ramblers の Josh Caffery だ。 しばらくして、アコが Dirk Powell になった。 Steve Riley の他のメンバーも到着して、器材をセットしだした。 フランスのカップルとテーブルに座って見る。


中央:Josh Caffery 右:Dirk Powell

 ボランティアで参加の Cheryl Castille さん(フィドラー Hadley が舅さん)も来たので、挨拶して少し話す。 10日程前に、彼女に用事で電話して、この公園は携帯つながるか聞いていたのだけど、
「ごめん、ここ、携帯のつながりが悪かったわ」と。
「キャビン、どうですか?」
「うん、割と良いよ、まあ壁がシャッターみたいなんで、音が筒抜けやけどねえ」
「あー、そう・・・さっき Sam と話したら、ベッドが軋むから嫌とか言うてたけど」
「そんな事なかったよ、狭いけどね・・・そうそう、昨日は Ville Platte が断水してねえ、お風呂なしやったの」
「ありゃりゃ・・・けど、町が断水なら、ホテルに泊まっても同じやねえ」
「そうやね、ははは」

 アコーディオン・ビルダー、Larry さんの孫の Blake 君がいた。 先月地元であったばかりなので、挨拶して話す。
「サン・アントニオから来たの?」
「そう、さっき着いたの、ウエブサイトで、月曜にここで、あなたがアコ弾いてる写真と、おじいちゃん( Larry さん)が踊ってる写真見たよ」
Larry さんは毎日、ダンスに来てるとかで、今日も来るはずと。

 Steve Riley の演奏が始まったけど、今日はとても良い感じである。 見に来る人が、Balfa キャンプ参加の人やし、ダンスも目的やしというのが原因か? 前回 Grant Street で見たときよりも良い。 前半、新譜の Bon Reve からの曲が多かったのも良かった。


David,Brazos,Steve

David,Kevin Wimmer,Steve

Kevin Wimmer,Steve

Sam Broussard

Steve Riley,Sam Broussard

Sam,Chris Stafford

 フロアでは、Dirk Powell(Balfa Toujours) と娘の Amelia が踊ってる。 こないだまで赤ちゃんやったのにね。 Christine Balfa はお腹が目立つようになっていた。 この Louisiana Folk Roots は、Dewey Balfa の娘である Christine や、そのダンナさんの Dirk などを中心に運営されている。

 ダンスフロアに、Larry Miller さんがいたので挨拶すると
Larry「おー、来たのか!!来るとは知らなかったで」
・・・・先月会ったとき、話したはずだけど・・・・
「ダンスはするの?」
「まあ、ついていく程度には」
という訳でダンスしたんだけど、Larry さんは結構飛ばす方ですねえ。 キメのところで、床をストンプしながら踊るんですが、振り回されそうになった。 楽しかったけど。 あのパワーで、年間80台のアコを製作して、フェスなんかでもブース出して、ってやってはる訳ですね。 このキャンプに泊り込みで参加なさってるそうです。

 Jeffery Broussard(Zydeco Force)もダンスフロアにいたのだけど
Larry「これ、誰か知ってる?」
「知ってます、私のお気に入りのアコ弾きの一人、先乗りアコ弾くでしょ?」
という事で、Jeffery も交えて少し話す。
「彼女はなあ、ケイジャンとかザディコの事、ホンマによう知ってるんやで」
「おう、そうかそうか」
(いや、恐縮しますがな、単に好きなだけやってば)
「Zydeco Force は何回も見てますよ、あなたいつも、ストラップを斜めにかけて、こうやってアコを水平に持って引っ張って(ジェスチャー交え)弾くでしょ?」
「ああ、けどあれ、もうやってないねん、今は片方の肩にストラップかけて弾いてる」
「ああ、そうなんですか」
「Jeffery はねえ、アコーディオン壊すの名人やねんで」
「わははは」
んー・・・あれだけガシガシ弾いたら、そらあ壊れるやろうなあ、納得。 なんでも次は Larry さんのアコを使うかも、だそうです。(今までは Marc Savoy の Acadian)
「あのね、常に疑問に思ってたんやけど、あなたのあの先乗りのアコ、誰の影響を一番受けてるのですか?やっぱりお父さん?」
「そうやな、親父やなあ」(親父さんは今は亡き Delton Broussard)
Larry さん自身が、一番お気に入りのアコ弾きは Walter Mouton という事です。
「ああ、Walter は良いですね、年はいってるけど、古臭くないアコ弾きますね」
「ああ、彼は良いよ、彼、もう60いくつかと思うけど」
Larry さんは、私のアコに問題あったら、いつでも電話しといでや、と言うてくれた。
L「Jason Frey 知ってる?」
「ええ、Festivals Acadiens でちょっとだけ見ました、良かったけど」
L「あそこに居るの、彼」
という事で、紹介されてしまったり。 休憩の時、また Jeffery Broussard と話したのだけど、一緒にいた若い黒人の男の子は、Leon Chavis という。
「あー、もしかして、ザディコ・バンドやってるでしょ?あなた、BooZoo の親戚ですよね?」
L「そうそう」
という事で、少し話す。 Boozoo との続き柄についても聞いたけど、忘れました(笑)。 Jeffery の甥っ子で、逆さアコ弾く小さい男の子、明日の Zydeco Force のステージにも出るそうです。

 Steve Riley 2部のステージには、Kevin Wimmar(Balfa Toujours) と、またまたギターで Chris Stafford(FeuFollet) が入る。 なんや、9月の Grant Street の時とおんなじやんか。 Chris のアコギは良く聞えずじまいだったが。 Mamou Playboys 初期のベース、Peter Shwarz も飛び入り。 これは久しぶり。

 終わったあと、Cheryl さんともう少し話して、Sam Broussard に「ほならまた明日」と挨拶して、宿に帰る。 ナイトクラブはパスなので、11時半くらいには帰れた。 ちょっとだけアコ弾いて寝る。


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