Festival International de Louisianne
(at DownTown Lafayette 2004/4/22 - )


- まえがき -

 Festival International de Louisianne は、その名の通り、カナダ、アフリカ、カリブ諸国、勿論フランスも交えた フランス語圏を中心として、世界の色々な地域のバンドが多く出演する。 Lafayette のダウンタウンを通行止めにして、駐車場や公園にステージやテントをしつらえて、複数のステージ同時進行で開催される。 Lafayette で一番大きいフェスティバルだと思う。

 しかし今まで、このフェスティバルには行った事がなかった。 南西ルイジアナの色々な催しにしょっちゅう現れる私が、現地の人に「このフェスは初めて」と言うと「ええ?ホン マ〜?」と言われるくらいポピュラーなのだけど、この 5 年間、次の週にある Breaux Bridge Crawfish Festival に通い詰めていたのだ。 Crawfish Festival は地元音楽だけなので、現地に行った時はその土地の音楽を聴きたい私には打って付けの フェスだから。

 しかし、今年の Crawfish Festival は、ザディコのラインナップがもう一つだったのと、ケイジャンも決めに欠けた。 おまけに Festival International の期間には Sonny Landreth のライブ・レコーディングが 2 日間に渡ってある・・・これは行くしかないか。 と言う訳で、今年初めて参加となった Festival International のレポートです。



 4 月 22 日 (木)

 今までのうちで、3 週間という一番短いインターバルのルイジアナ行きになった今回。 11 時頃家を出て、のんびりと Lafayette に向かう。 Lafayette では定番の Red Roof Inn にチェックイン。 部屋が12月の時と同じだったので笑った。

 Festival International は昨日から始まっているけど、水曜と木曜は 2 ステージだけの開催。 今日は Dr.John も出る。 長い運転の後で疲れてるのでどうしよう、と迷ったけど、明日からの勝手が解らないので、下見を兼ねて行く事にす る。 どのみち入場無料だし。

 車を何処に停めるか、だが、もうステージが始まっていたので、ダウンタウン周辺はどこもいっぱい。 Johnston St の外側、Bluemoon Saloon の通りに行くとスペースが空いていたので、停めて、会場まで歩いて行く。

 まずは Scene Fais Do Do の Dirk Powell & Tim O’brien を見に行く。 想像していたよりずっと大きくて、りっぱなステージが作ってある。 Tim O’Brien は多分ブルーグラスの人で、確か Steve Earle のツアーに同行してて、Steve のライブに入ってるなと言うくらいしか知りません。(どなたかご存知の方、教えて下さい) Dirk はケイジャン・バンド Balfa Toujours の主要メンバーだけど、元々ブルーグラスの人なので、この 2 人は昔から交流があるのだろう。 で、音はブルーグラスに、ちょこっと Dirk がケイジャン・アコを入れるくらい。 二人ともマルチ・プレイヤーで色んな楽器を取っ替えひっ替え、って、これもブルーグラスでは良くあるんでしたね。


左:Tim O’brien 右:Dirk Powell

 会場では早速、Chris Stafford(Feufollet)が歩いてるかと思えば、Gary Newman(Traiteurs のベース)がいたり、Christine Balfa が赤ちゃん抱いて歩いてたり、Todd Mouton と奥さんに会ったり、 David Greely(Steve Riley のフィドル)と挨拶したり、とミュージシャンがうようよしている。 ああ、Lafayette に来たんやなーと実感。

 Dirk Powell が終わると、かなりの人が Dr.John に移動する感じだった。 Dr.John はここから一番遠い Scene International なので、てくてくと歩きつつ、明日に備えて、各ステージの場所を下見して行った。

 Scene International は、去年の9月に、初めて中林さんとお会いしたあのパビリオン。 来るのも、あの時以来なので、色々思い出していた。 しかししかし・・・すんげー人、人、人、人。 去年の 9 月の時も、後半は凄い人だったけど、それ以上かも? 始まるまで一番前の左端で待っていたが、あまりの人に酔ってしまった。

 時間になって、てくてくとステージに現れた Dr.John は Iko Iko で始めた。 2 年前に見た時は 3 ピースのバンドだったけど、今回はドラム、パーカッションにベース、ギター、ホーンまで入って いる。 Dr.は「昔は Grant Street にも良く来たなあ」とMCしている。 音は何処を切っても 100% Dr.John である。 しかし、同じルイジアナとは言え、何故か違和感がある。 この地の音楽ではない、というのを実感してしまった。 Lafayette に来ると、いつもここの現地音楽ばっかり聴いているので、なんか勝手が違う。 自分の頭が切り替わらないだけなんですけどね。

 左端で角度が悪く、メンバー全部見えない上に、ステージがやたら高く作ってあって、写真が撮れない。 結局 Dr.John のステージ写真は撮らずじまい。 それより何より、私は下戸なので(信じない人が多いが)、酔っ払いが嫌い。 で、回りは酔っ払いだらけである。 こりゃかなわん・・・と思い、後ろの方に行ったけど、やっぱり酔っ払いの山。 うわぁぁぁあ、これやったら、ジャズフェスと変わらんやんか・・・。 酔っ払いと人の山が嫌いで、ジャズフェスに行かない私である、なんで Lafayette でまでこんな目に逢わんといかんのか、と、だんだん腹が立ってきたので、あっさり帰る事にする。

 帰りしな、また Fais Do Do の横を通ったのだけど、Casa Samba という名前の通り、サンバのバンドが演っていた。 それ程人も多くなく、演奏も楽しくて、しばらく聴いていたら、メンバーが観客の中に下りて来て練り歩く。 黒くて可愛いお姉ちゃんダンサーも居るし、地元音楽ではないけど、こりゃええわ。 あとで新聞見たら、New Orleans のバンドらしい。

 それから車まで歩いて帰って、KRVSのラジオをかけて Dr.John を聴いたので、その後は日本で聴いていた人と同じ(笑)。 最後の方の Big Chief は盛り上がってたみたいですね。

 ホテルで少し明日の準備をして、休む。
(実はこの夜、宿から近い El Sido’s で Curley Taylor が演っていたのだ・・・知ってたら行ったのに、残念)


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