−前書き− 東京 〜 ニューオリンズ空港


 1997.11.6(木) am10:00

 中央線高円寺駅の東京行きホーム前側で今回の同行人であ る友人の福田氏と合流する。お互いに軽装、手荷物はカバン1つだ。福田氏はちょっ とカゼぎみらしく、鼻水が止まらないようだ。思えば今回のニューオリンズ行きが決 定したのは先週の事、期限が切れていたパスポートを焦って申請し、昨日受け取る事 が出来た。実際、ニューオリンズに行く事など僕の人生においてまだ先の話だろうと 思っていたが、、、、。本来ニューオリンズの醍醐味を味わう為には毎年2月のマル ディグラ(お祭り)又は5月のジャズ&ヘリティッジ・フェスティバルに合わせて行 くべきだが、今回は「下見程度にね」という低レベルの意気込みで計画をした。とい うよりは自分の中で毎秒毎に膨らみ過ぎてゆく期待を抑えつけなければならないのだ。

 成田から約8時間半でシアトルに到着。此処では厳しい入国審査を受けた。ちょっ とオドオドしてしまった。カバンの中身を全て見られ、隠しポケットが無いかどうか まで調べられた。検査官は「え〜、本当に荷物はこれだけなの?」と笑っていた。た しかに他の白人観光客はカートに山積みの荷物を持っている人が多い。一体、何を持 ってくる必要があるんだ? ここでは入国審査のみですぐさまメンフィスへ向かう。

 シアトルからの飛行機でビジネスマンらしき黒人男性と隣になる。香水だと思うが 何か良い匂いがする。初の黒人との接触だったのでちょっと緊張してしまった。彼が 通路側に座っていたのでトイレもなるべく彼が行った時に一緒に済ませた。

 約4時間でメンフィスに到着。雨が降っている。今では全米の空港がそうだと思う が空港ビル全体で禁煙である。そんなにアメリカではタバコを吸うのはいけない事な のか?!

 いよいよ、メンフィスからニューオリンズへ。しかし、何らかの飛行機トラブルで 2時間ぐらい足止めを食らった。離陸後、約1時間でニューオリンズに到着。不覚に も僕は着陸寸前まで熟睡してしまったのだ。福田氏曰く、空から見たニューオリンズ は夕日に照らされて素晴らしかったとの事。(起こせよ)

 ビールを飲んでは寝る事を繰り返していると着いてしまったニューオリンズ。
使った英会話は、「Do you have a BEER ?」「Can I have a BEER ?」「No,Thank you」、 しかも、近くに日本人の福田氏が居ると英語を話すのが照れくさいので、ビールが切 れたらなるべく自分でクロークまで行き 「Can I have a BEER ?」と小声で言ってビー ルを入手した。これがまた旨い。だから福田氏には僕はあまり飲んでいないように写 っているはずだ。これだけ飲みっぱなしで同じ飛行機代が同料金だなんて、まったく 飲めない福田氏にはちょっと悪いなと思う。

 というわけで、今回のニューオリンズ滞在は5日間程度ではあったが、その短期間 にもかかわらず素晴らしい出来事が数々あったので帰国直後の興奮冷めぬ間に、はし り書きのままの旅行日記帳を整理して文章にしておく事にした。尚、僕は普段でも文 章を書く事など滅多にしないので興奮のあまりに稚拙な文章になってしまう部分もあ るとは思うが、何とか意味を汲み取って頂きたい。また、この文章は簡単なテキスト 編集ソフトで作成した為、横書きで文面体裁等が見辛い箇所や誤字があるかもしれな いが、ご了承願いたい。その上、ミュージシャン・場所・食物等の名称にかなりマニ アックなモノが出てくると思うが、なるべく補足説明をしてゆくつもり(?)である。 それでも判らない箇所は僕に直接聞いて欲しい。

1997.11.14 Nakabayashi Yoshitake  


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