Festival International de Louisianne
(at DownTown Lafayette 2004/4/24 - )


 4 月 24 日 (土)

 今日は朝から夜まで、一番長いフェスの一日。
会場に昼 12 時頃着き、また昨日と同じ所に停める。

 まずはてくてくとセッション会場まで歩いて行った。 Louisiana Folk Roots 主催のジャム・セッションを覗いたのだけど、昼 12 時から始まる筈なのに、ホストの二人、Hadley Castille と James Adams がまだ来てない。 セッションを切り盛りしている Cheryl Castille さんがいたので少し話す。

 今日のジャムの予定は
12:00 -1:30 pm: Hadley J. Castille and James Adams
1:30 - 3:00 pm: Corey ”Lil Pop” Ledet & Cedric Watson
3:00 - 4:30 pm: Sam Broussard & Jeffrey Broussard

 ジャムが始まらないので、Corey ”Lil Pop” Ledet のステージを見に、Scene Lafayette まで行く。 Lil Pop はまっ黄色のアコーディオンを弾いてる上に、衣装までまっ黄色のサテンのシャツ。 Keith Frank 顔負け。 このあと、恒例のショッキング・ピンクのアコ( 9 ボタン)も弾いたが、なかなか素敵な色彩感覚である。 ベースは、去年の暮れに見た時と違って、前に Steve Riley のとこにいた Kyle Hebert になっていたが、レギュラーなのかどうかは不明。 お客さんは皆、踊ってます。 じろうさんとも、そこで会う。 暑いので、ステージの近くで売ってるフローズン・コーヒーを買おうと思ったら、財布を車の中に忘れてきたのに気づいた・・・アホ。


 しゃあないな、と思ってると、昨夜会った Sonny Landreth ファンの Genny に声をかけられる。 今日は Grant Street で Sonny の後、朝の 4 時頃飛行場に向かわなくてはならないらしい。 これから少ししたら一旦ホテルに帰って、荷造りしに行くとか。 話しているうちに、Lil Pop が終わった。 日が照っているので、もっと暑くなって来る。

 セッション会場に戻ると、盛り上がってた。 Hadley Castille と James Adams、Cedric Watson が中心になってやっている。

 Cedric が、ステージが終わってやってきた Lil Pop のショッキング・ピンクのアコを弾いている。 じろうさんもセッションに加わり、Hadley、Cedric、James などとセッション。

 午後 2 時 15 分、いかんいかん、Veillee(ケイジャン・ア・カペラのグループ)がもう始まってるやんか・・ってんで、 セッション会場を後にして、急いで Scene Heritage に行く。

 Veillee は去年の 11 月に見た時より、タイトで良い感じである。 今日を最後に David Greely が抜けるというので、頑張ってるのか? 後半、Les Charbonniers de L'enfer というカナダからのグループが共演で加わった。 これは男ばっかりのア・カペラのグループのようで、こっちもフランス語で歌う。 David Greely が、Veilee はこのグループにインスパイアされて始めた、とコメント。 そうなのか、知らなかった。


Veillee & Les Charbonniers de L'enfer

 3 時 20 分頃、Veillee が終わってすぐ、またセッション会場に戻る。 Jeffery Broussard と Sam Broussard のホストで、セッションたけなわ。 Jeffery は聞いていた通り、フィドルを弾いている。 去年から始めたというのに、ちゃんと弾いている。( 11 月 8 日レポート参照 ) LFR からホストを頼まれた時、「ワシはどの楽器持って行ったらええんかな?」と聞いたそうである。 けど、ちゃんとアコーディオンも持ってきている。 良く見ると、それはいつも Zydeco Force で逆さアコを弾く甥っ子 Guyland の弾いている 9 ボタン。 で、一番上のフラップが曲がってずれている。( Guyland からは一番下 ) 落としたのか? 9 ボタンの一番上と言う事は、普通のアコの 2 ボタンめで、結構使う音なので、修理せなあかんで、あれは。


 セッション会場には、3 週間前に会った人たちもいる。 皆、シアトルとか、カリフォルニアとかの人なんだけど、こういう催しには戻って来るのね。 うちみたいに車で 6 時間半くらいでは済まないし、仕事どうしてんねん?というのは余計なお世話か。

 セッション会場はビルの一階の空き地みたいなスペースで屋根があるんだけど、気がつくと雨がかなり降って来てるではないか。 Native Sons のステージを見に行こうと思ってたのに、あかんな、これは。 Native Sons は、Traiteurs の Danny Kimball とかもメンバーなので、見たかったのに。

 Jeffery が Balfa Camp で一緒だったアコ弾きさんのアコを弾きだしたので、私は Jeffery のというか、Guyland のを借りて、後ろの方で弾いていた。 私のと同じビルダーさんなので、別に変わりなし。 数曲弾いてたら、黒いおじいさんが「そのアコ貸せ」といって弾きだした。 殆ど弾けてないのに、なかなか返してくれない。 もごもご言ってるので、良く聞くと「これ、高いんやぞ」とか言うてる。 「知ってます、私も同じビルダーさんの持ってるもん」と言って気付いたのだが、そうか、このおじいさん、私が興味本位でアコ触りたいと思ったのね。 見た目ケイジャン・アコなんか弾くように見えないだろうけど、失礼だぞぉ・・・と、偉そうな言うほど弾けないけどね、ははは。 私がアコを持っている事を知ると「何か弾いてみ」と返してくれた。

 雨が止まないし、ステージも中断しているみたいで、音楽が聞こえない。 セッション会場向かいの Louisiana Folk Roots のオフィスに行くと、Cedric Watson、James Adams や、Cheryl & Blake さんたちも居た。 セッション参加者もオフィスに来て、キャンプの DVD を見たりしてる。 まだお昼を食べていないのでお腹が空いてきたし、テントの方はもしかしたらやってるかも、ってんで、取り敢えず Balfa Camp で知り合いになった何人かで何か食べに行こうと、Scene Heritage に向かう。 Chris's Po−Boy に入ったら、ぐつぐつに混んでたので、こらあかん、と結局は出店で何か買って食べる事にする。 その前に、乾いた所に入りたかったので、Mello Joy で、トイレがてらブラウニーも食べる。

 テントに行くと、知らないバンドが演奏している。 皆、車に雨具があるので、一つの傘を代わり番こに使って、それぞれの車まで歩いて行って、雨具を取りに行った。 私はポンチョと傘の両方持ってたので、それを使う。 テントに帰ると、これまた 3 週間前に Balfa Camp で同室だったカズコさんにやっと会えた。

 Scene Heritage のテントは、駐車場のコンクリートの上に作ってあるのだが、排水が悪いというか追いつかなくて、池状態。 とうとう Paul Scott 氏、ポンプを持ってきて、水をかい出しにかかる。

 やっとの事で、ステージの近くにあるフード・ブースで注文しようと列で待ってると、このあとテントで演奏する D.L.Menard も買いに来ていた。 「演奏しますよねぇ・・・」と聞くと「そのつもりやでぇえ!」と元気の良いお答え。 D.L.は結構な年だけど、いつも元気な感じの人で、冗談ばっかり言っている。 Seafood Fettchine を食べたけど、物足りないので Shrimp & Tasso Pasta を買って食べたら、小さい器でもさすがに 2 つ食べると食べすぎてしまった。

 J.J.Cailliler が Chris's Po−Boy の前に居る。 ここはテントのすぐ近くで、良くザディコをやってるみたいなんだけど、今日は彼が演奏するのね。 彼の CD、Chuck Bush がベース弾いてるというので、買おうと思ってて、買いそびれてるので、本人に売ってるか聞こうと思ったら、携帯で話し始めてしまって、また買いそびれた。


Scene Heritage 裏の木(雨上がり、日が半分射してる)

 そうこうしてると、D.L.Menard が始まった。 D.L.のアコギに、アコーディオンには Ray Abshire、フィドルには Courtney Granger と、Agi で、お馴染みの曲を演っていく。 D.L.のこれまたお馴染みの冗談だらけの(MCというよりは)トークを交えながらステージは進行。 Ray は去年初めて見たのだけど、昔は Dewey Balfa とも演っていたという人。 ちょっと先乗りなので、好きなタイプかも?





 D.L.が終わって、新進ザディコ、先月ソロ・デビューしたての Curley Taylor が用意を始めた。 メンバーお揃いの黒いTシャツで、Curley だけ白い色違い。 始め、ちょっと固いかな、と思ったけど、演奏が進むにつれ、良くなってきた。 デビュー CD もキャッチーな曲が多いので、ラジオでも良くかかってるらしいし、お客さんも一緒に歌ったりしている。 噂どおり、ピアノキーのアコーディオンでは、今までに居なかった感じのタイプだ。 Curley は Jude Taylor の息子で、父のバンドでドラマーとしては修行を積んでるし、過去4年くらいは Geno Delafose のドラマーとして、ツアーに明け暮れていたので、ステージ暦は長い。 このあと、フロント・マンとしての風格がついてくればかなり良くなると思う。

 Curley が終わった後、本人に挨拶だけして、Grant Street Dancehall に向かう。 昨日よりは早く出たので「Sonny Landreth ライブ録音 2 日目」には、演奏開始前に着けた。

 Sonny は今日の方が乗っているのがハッキリ解る。 とうか、昨日は硬すぎた感じ。 曲目は昨日と全く同じ。 MC もジョークも同じ(これは嘘)。

 終わってからの楽屋は、皆さんハイでした。 うわぁ、居場所ないやんか、ってくらい。 Kenneth Blevins は飲まないので、いつも素面で、安心して喋れるのだが。 Sonny も酔っ払った所は見た事ないけど、いつも誰かにつかまってるので。

 大柄な兄ちゃんがやってきて、「僕、Tony Daigle」と自己紹介してくれた。 ああ、この人かぁ。

ばばばばばばっ!と凄い勢いで話す人だぁ。
Tony「僕な、日本人のレコーディングした事あんねんで、あれ、えっと、誰やったかな」
Atsuko「マコト・クボタでしょ?」
Tony「そうそうそうそう!!ケイジャン・バンドとね」
Atsuko「T−Mamou と一緒に演ったんでしょ」
Tony「そうそうそうそう」
Atsuko「あなたの手がけた CD、一杯持ってまする」
Tony「そうかそうかそうかそうか」
器材の前で写真撮らせてください、と言うと、よっしゃ!とケツをまくって(まくらなかったが)オケツをこっちに向ける。
Atsuko「そ、それはナイス過ぎます」
やっとフツーにポーズを取ってくれた。

 んー・・・この人が Sonny と仕事する現場って、どんなんなのか想像つかない。 このハイパーさで、レコーディングの緊張を解き解す・・・のは無理なんでないか? まあええか。 Kenneth に「今日は皆凄いハイパーですなあ」とオバン臭い会話をしていた。 それとこの楽屋、来るたびにソファとか椅子が増えてるような気がする。

 おおお、楽屋のハイパーに押されて、Grant Street を出るのが 2 時半くらいになってしまった。 そこからまた 25 分くらいかけて Opelousas に帰る。

 今日は皆、Richard's の Zydeco Force 結成 16 年か 18 年記念(なんでそんな中途半端な記念なの)に行ってた筈なんで、 そちらにもかなり行きたかった私としては、どうだったか知りたい所だが、皆、もう寝静まっていた。



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