昼食は「フェリックス」というイバー ビルストリート沿いのレストランで、ガンボとビール。福田氏はジャンバラヤとコ ーラ。さすがにコーラは飽きたと言っている。それに今回は生ではなくボイルして上 にホウレンソウクリームらしきものがかかっているカキを注文した。デザートにブレ ッドプディンを食べてみたが、甘いのなんの。見た目もグチャッとしていて強烈だ。 キツイ甘さよりもワインがかなり入っているようで福田氏にはNG。結局、僕が半分 程食べた。
先日、マーヴァ・ライトを観た「ハウス・オブ・ブルース」にゴスペル・ブランチを観よ
うという事で行ったんだが、既に長蛇の列。チケットも売り切れだった。まぁ、そん
なに楽しみにはしてなかったので、気を取り直してミシシッピ川沿いのオープン・カフェ
に腰を落ちつける。そこでは P. Tp. As. Drs. という編成バンドがディキシー
ランドを演奏していた。ちょうど僕等はDrs.の斜め後ろの席を陣取り、本場(?)
のマーチング・ドラム奏法をじっくり楽しませてもらった。昨日は変なコーヒーを注文
して甘すぎたので今日からは何処でもブラックを飲む事にした。んー、まあまあの
味だな。確かに噂に聞いていた「チコリ(キクやタンポポの仲間の葉を乾燥したもの
らしい)」が入っていると思われる香りがする。でもねぇ、確かにアメリカ中ではこ
のコーヒーは旨い方だと思うけど、僕は福田氏が高円寺の自宅で煎れてくれるコーヒー
の方が旨いと思うよ。お世辞でなく。
pm5:00が近づいてきたので再度エディ・ボを観に「マルガリータビル」へ行く。今日 で三度目だ。そこで、こんなに通っているんだから一緒に写真を撮らしてもらおうじ ゃないか! という事が決定。ちょっと店に早めに行き、エディ・ボを待ち伏せる事に。 まだ前の出演者が演奏中だ。もちろん、ステージ毎に入れ換えもチャージも無いので 入口付近に席を構えた。どうやらヴォーカルの黒人は盲目らしい。最後の方で歌った サム・クックの”A Change Is Gonna Come”にはしびれた。 |
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「We come from JAPAN to see you!!」
エディ・ボの代表曲もしらないクセに堂々と言ってしまった。しかし、先日までの 演奏を直に聴いてファンになったのだから良いだろう? エディ・ボはニッコリ笑って 握手をしてくれた。写真も肩を組んでくれてバッチリ。結構小柄だ。
ステージが終了した時、一人の日本人が近づいてきた。ああ、あの自由が丘の「マ ルディグラ」でドラムを叩いてた彼じゃないか! 彼は気さくな感じで「どちらから いらしたんですか?」と話掛けてくれた。暫く立ち話をしたが、彼は一ヵ月程こっち にアパートを借りて住んでみるらしい。うらやましいな。奥さんも一緒。彼の話では 来週、大阪のブラック・ボトム・ブラスバンドがこっちに来てライブをやるらしい。 また自由が丘の店で会いましょうということで別れた。おっと名前聞くの忘れちゃっ た。
店を出る前にエディ・ボにお礼を言おう。しかし、いろんな人達と歓談中でタイミ ングが難しい。で、暫く頃合いを見計らってから福田氏が「”Check Mr.Popeye”演奏 してくれて有り難う。とても嬉しいです」というような事を緊張しながら言ったとこ ろ、ちゃんと判ったらしくニコニコして「ピアノに一緒に座って写真を撮ろうか」と 言ってくれた。福田氏は僕の事を「彼もピアノ弾きだ」などと言ってくれた為、僕も 調子にのって”Tipitina”をちょろっと弾いてしまった。エディ・ボはニッコリ笑って 僕の肩を軽く叩いて頷いてくれたが、失礼ではなかっただろうか? これはプロフェッサー ロングヘアーの曲なんだけど、、、。
このバーは細長いハコだ。 ステージはさほど大きくなく、客のフロアがステージの幅のまま細長く延びて いる。だから一番後ろだとかなりステージから離れてしまう事になる。その細長いフ ロアに次々とドラムセット、パーカッションが組み立てられていく。一番ステージ寄 りのコンガがリズムを叩きだした。そして隣のドラムもそれに合わせて鳴り出す。二 つ、三つ、と次々にドラムが鳴り出す。しまいには総勢五、六のドラムの大合唱だ。 客はドラムセットとドラムセットの隙間に立ってニューオリンズの重たく、力強いリ ズムを全身で楽しむ。もう、これはたまらん、鳥肌が立った。あれれ、ジョージ・ポ ーター・ジュニアは出演者かと思ってたがビデオを撮ってるぞ? そんなにこの顔触れ はムチャクチャ凄いのか? 悔しいけど僕等にはほとんどが誰が誰だか判らなかった。 このドラム合戦はほぼ一時間程続いた。終了の流れも手際が良く、ステージの一番外 れの方から徐々に演奏を止めてドラムセットをサーっと片づけていく。よって、最後 まで演奏しているドラムはステージ上のドラムとなり、フロアの客はステージに目を 向ける事になる。
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こんな感じで多くの素晴らしいミュージシャン達の演奏をたっぷり楽しんだ。名前 を控えておきたかった人も数知れず。午前零時頃、そろそろ帰ろうかと思っていた矢 先、三人の日本人が店に入ってきた。なんか見覚えがあるなと思ったら、なんと一人 はあのワイルド・マグノリアスに正式参加した山岸潤史さんで、もう一人は高円寺 「JIROKICHI」でたまにライブをやっているゴアヘッドのヴォーカルのヒロナリ さんじゃないか! 直接面識は無かったが共通の友人が居たのでヒロナリさんに声を 掛けたら向こうもビックリしていた。彼も山岸潤史さん同様にニューオリンズのいろ んなミュージシャンのバックギターを務めているらしい。で、たまに日本に帰って来 ては高円寺「JIROKICHI」でライブをやっているそうだ。次回は来年三月との 事。山岸潤史さんはいろんな人達と大声で喋りまくっていた。パワフルな人だなぁ。 ヒロナリさんから「明晩、もし暇だったら電話ちょうだいよ」と名刺をくれた。
僕等は店を出て、ちょっと離れた停留所で路面電車・バス・タクシーどれでもいい から待っていたがまったく来ない。路面電車・バスは24時間運行のハズだが、、。 しかたなく店に戻り、スロットで遊んでいたヒロナリさんに相談したところ、英語堪 能らしき横に居たヒロナリさんの彼女がタクシーを手配してくれた。ありがたい、事 情の判らぬ土地での親切が骨身にしみる。感謝、感謝。
そのままバーボン・ストリートに戻り、24時間営業の「クリスタル・バーガー」でハ ンバーガーをテイクアウトしてホテルに戻る。ここのハンバーガーは一個.60〜.70ぐ らいでかなり安いが、その分小さい! 手のひらぐらいだ。店員の姉ちゃんも感じ悪 し。たどたどしい英語を喋ると、思いっきり面倒臭そうな顔をする。まぁ、24時間 世界中から来る酔っぱらいの相手してるんだから仕方ないか。
就寝:午前3時半頃
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